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  • 肩関節周囲炎について

    2024.10.06

    かねなか脳神経外科、リハビリテーション科のSです。

    今回は“肩関節周囲炎”についてお話させていただきます。肩関節周囲炎は一般的に四十肩、五十肩とも呼ばれ、40~70歳の年齢層に多く発症し、特に40~60歳の女性に多いと言われています。

    関節を構成する骨、軟骨、腱(筋肉の一部)などが老化して肩関節周囲の組織に炎症を起こすことが主な原因と考えられています。肩関節の動きを良くする袋(滑液包)や関節を包む袋(関節包)が硬くなると、さらに動きが悪くなってしまいます。

     

    〇症状

    ・痛み(安静時痛、動作時の痛み、夜間痛)

    ・関節の可動域制限

     

    〇治療法

    理学療法運動療法徒手療法物理療法)と薬物療法、保存療法が主な治療方法です。

     

    運動療法

    肩関節を含めて関節や身体全体に適した運動を行い、肩関節や肩甲骨周りの筋肉の活動を高めます。肩と姿勢は密接な関係にあり、悪い姿勢により、肩関節に負担をかけている可能性もあるため、姿勢やアライメントを整える必要があります。

    徒手療法

    理学療法士により、徒手的に関節の動きや筋肉の柔軟性の改善を図ります。痛みが強い時期は愛護的に実施していきます。

    物理療法

    ・温熱療法

    ・電気刺激療法

    ・超音波療法

    薬物療法

    ・鎮痛剤(貼り薬、飲み薬)

    ・ヒアルロン酸注射

    ・ステロイド注射

     

    〇肩関節周囲炎の回復過程

    典型的な肩関節周囲炎は次の3つの病期を経て、1~3年くらいの経過で回復します。

     

    炎症期

    特徴:肩の動きは比較的良い(制限されていることもある)が、強い疼痛や夜間痛を伴う。

    理学療法:肩の使い方や休め方を指導し、関節の負担軽減や炎症緩和に努めます。

    薬物療法:鎮痛剤や注射を行い、痛みを抑えます。

    拘縮期

    特徴:痛みが落ち着いてくるが、肩関節の動きが制限される。

    理学療法:物理療法の併用や痛みに応じて徒手的に肩関節の可動域を徐々に広げていきます。

    薬物療法:必要に応じて継続していきます。

     

    寛解期

    特徴:痛みはあまりなく、肩の動きが徐々に良くなる

    理学療法:セルフエクササイズも積極的に行い、肩関節を使う機会を増やしていきます。

    ※拘縮期を過ぎても関節可動域が悪い場合は「鏡視下肩関節授道術」という手術を行うこともあります。

     

    肩関節周囲炎は適切な時期に適切な対応が必要です。ご来院の際には時期に応じたエクササイズや動作指導を提案させていただきます。

    ご不明な点がございましたら、かねなか脳神経外科、リハビリテーション科までお気軽に問い合わせください。

     

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