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新しい認知症治療薬「ケサンラ点滴静注薬」の登場。
2024.11.20こんにちは。院長のKです。今日は朝から雨で寒く、昨日頭痛で悩んでいた患者さんが多かったことにも納得します。低気圧前の日には片頭痛が非常に多くなります。こんな日はカフェインを摂取すると良いでしょう。雨が降っている今日などは風邪ひかない程度に湿度を少し下げましょう。頭痛が回避できますよ。
さて、本日は頭痛とは少し離れて認知症のお話です。
医療が進み、人は昔に比べ長生きになりました。癌も早期発見の機会が増え、治る病気になりつつあります。
長く生きると、次に直面するのが認知症です。認知症は自分よりも周りの家族が苦労します。しかし、高齢化社会では避けることのできない課題でもあります。
認知症になってしまってからは遅い。その前に手を打つことが大切です。
軽度認知機能低下、俗に言うMCIというものです。MCIか初期のアルツハイマー型認知症であれば、近年話題となっている新規治療薬が使える可能性があります。
レケンビとケサンラです。ケサンラの発売が決まりました。
当院がよく頭痛で使用している抗CGRP注射薬であるエムガルティの会社の製品です。
2023年12月に新しい認知症の薬であるレケンビ点滴静注液200mg/500mg(一般名レカネマブ)が発売されました。また、新たな認知症治療薬「ケサンラ点滴静注液350mg」(一般名:ドナネマブ(遺伝子組換え))が9 月 24日に薬事承認され、2024年11月26日に発売となります。
これまでの薬と違って認知症の原因となる脳内に溜まったアミロイドβというタンパク質を除去することによって症状の進行を直接抑制する効果が期待出来る 画 期的な薬で、「アルツハイマー病による軽度認知障害(MCI)」と「アルツハイマー病による軽度の認知症」の方が対象となります。
この薬は認知症の専門診療を適切に行えるための基準を満たした医療機関でのみ使用できる薬です。認知症の原因となる疾患にはいろいろな病気がありますが、最も頻度が高い病気がアルツハイマー病です。
アルツハイマー病では症状が出る何年も前からアミロイドβという異常物質が脳内に蓄積しはじめます。
このアミロイドβが塊となって神経細胞が障害されてくると脳の働きが落ち、アルツハイマー病による軽度認知障害という認知症の前段階を経て、アルツハイマー型認知症へとゆっくりと進行していきます。まずはもの忘れなどの症状があり、その原因がアルツハイマー病であることをしっかり診断する必要があります。
このため、専門医師の診察、神経心理検査、MRI検査などを受けていただきます。
これらの検査で治療対象となることや安全に治療を受けることができそうであることを確認します。
その上でアミロイドPET検査や髄液検査を受けてアミロイドが脳に溜まって悪さをしていることを調べる必要があります。詳細は下記リンクも参考にしてください
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