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脳内出血
2021.09.08こんばんは。院長のKです。本日、久しぶりに高血圧性脳内出血の患者さんがおり、改めて血圧管理、脂質管理の重要性を感じました。
病院勤務時代は高血圧性脳内出血の患者さんは数日に一度は必ず拝見します。しかしクリニックではとても久しぶりに診ました。なぜならば、大抵は麻痺が強く、意識が悪い事も多く救急車での搬送になってしまうからです。
本日は幸いにも軽い麻痺でしたので、歩いてクリニックを受診されました。
ひと昔前はこの高血圧性脳内出血が、脳卒中の中では最多でした。しかし、血圧管理の普及、食の欧米化により、高血圧脳内出血は減少し、圧倒的に脳梗塞が多くなりました。脳卒中には血管が破れて外に血が出る出血性の病気と血管が詰まってその領域の細胞が窒息死する虚血性の病気が有ります。代表がそれぞれ脳内出血と脳梗塞です、ただ、くも膜下出血という出血も有ります。脳内出血と脳梗塞は脳の血管が硬くなり劣化する事が原因となる病気で、症状も似ています。くも膜下出血は動脈はやわからくても、瘤ができている事でそこが破れて出血します。そのため、前者2つとは異なります。
脳出血として代表的なものは高血圧を原因とするものであり、約6割は高血圧性であるといわれています。非高血圧性のものは脳血管の変性に伴うもの、脳血管の奇形によるもの、脳腫瘍からの出血、抗血栓薬などの薬剤の影響によるもの、腎不全や血液疾患などの他疾患をベースに起こるものなどがあります。血圧が高いほど脳出血の危険度は増し、喫煙や過度のアルコール摂取、精神社会的ストレスなども危険因子であるという報告があることや、運動によりリスクを軽減できるといった報告があることから、生活習慣に密接に関わった疾患であることがわかります。
とにかく、高血圧の治療、脂質異常、特に悪玉コレステロールの低下は絶対に実施しましょう。
当院では、徹底的に血圧、脂質、血糖の管理を行なって来てます。これらを放置した場合の終末像を嫌というほど見てきているからです。
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