こんばんは。院長のKです。

今夜の話題は、前庭性片頭痛。つまり、めまい発作と片頭痛との関連性です。前庭性片頭痛は、頭痛と共に眩暈を併発しており、痛みだけでなく気持ち悪さを伴う症候群です。しばしばメニエール病と間違われますが、メニエール病と病態がオーバーラップしているという説もあり、正確に分かっていない事も現状です。

もともと、めまいは椎骨脳底動脈の循環に関与して生じる脳底動脈説が有力でした。

めまいなどの神経症状を頭痛の前兆として伴う症例の病態、つまり脳底動脈系が片頭痛の経過に含まれることによって生じるとされていました。現在の前庭性片頭痛は，脳幹性前兆をともなう片頭痛におけるめまいとは異なるより多彩なめまい症例を含む疾患概念であることが分かってきました。

めまいと頭痛は共存します。時に脳神経外科医でもこの概念を知らず、頭痛は頭痛、めまいは耳鼻科疾患と勘違いされるケースも有ります。

ちなみに、後頭神経痛の症状を伴う事もあります。

前庭性片頭痛。なかなかのくせものです。