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慢性の硬膜下血腫 麻痺 頭痛 認知症
2022.11.13こんばんは。院長のKです。
前回のブログにて頭部外傷の記事を書きました。特に「急性硬膜下血腫」について詳しく記載しました。
本日は、急性に対して「慢性」。慢性硬膜下血腫です。
慢性硬膜下血腫は頭部外傷直後には全く異常無いのにも関わらず、外傷から1ヶ月〜3ヶ月の期間に、徐々に徐々に徐々に徐々に少しずつ血腫(血溜まり)が溜まって来ます。
同じ場所に外傷直後に急に貯まると、あっという間に命取りとなるのですが、徐々に溜まっていく場合は、命取りになる場面は少ないのです。そのかわり、片方の手足の麻痺、しぶとい頭痛、認知機能の低下などが出現してきます。認知症症状、例えば今まで打てていたメールが打てなくなったとか、理解が悪くなったなどという主訴で外来受診される方もいらっしゃいます。
また、頭痛が取れないという事や、片足の靴が履きにくい、物を落とす様になったなどという麻痺症状で受診される方もいらっしゃいます。
頭部CTやMRIなどの画像で一目瞭然でその場で診断がつきます。
血腫により脳が反対側へと圧迫されるのです。そのため圧迫された脳の機能低下を生じます。
症状が出るほどの血腫が溜まった場合は、自然消退は困難で、外科的手術にて血腫を取り除きます。穿頭血腫洗浄ドレナージ術といって、小指ほどの穴を頭蓋骨に開け、そこから細い管を通して血腫を洗浄吸引します。局所麻酔でおおよそ1時間程度の手術となります。
可逆性(元に戻る)認知症として、有名な疾患の一つです。
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