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椎骨動脈解離
2022.08.03こんばんは。院長のKです。
先程、ニュースを見ていたら、「千鳥」ノブさん 首の痛みで入院 どんな病気? 命に関わることもというタイトルが飛び込んできました。
タイトルから容易に病名が分かるのですが、やはり椎骨動脈解離でした。
後頭部痛・後頸部痛は一見首の病気かと思いますが、脳の病気であるくも膜下出血、椎骨動脈解離の2つの病気は頭痛外来ではしばしば遭遇します。
くも膜下出血はくも膜下腔(左右前後の脳を分けているスペース、切れ目、隙間です)に出血を起こします。生きるか死ぬかの狭間にいます。なので冒頭のタイトルにはなりません。最も命に直結する危険な病気のため、あの様なタイトルにはなりません。
椎骨動脈解離。これはよく遭遇する病気なのですが、一般の方々にはあまり馴染みのない病気です。
椎骨動脈解離は、血管の壁が剥がれます(血管の壁は内中外膜の3枚の膜がミルフィーユのようにくっついて一枚岩壁となってます)。しかし、その膜が剥がれてしまうのが解離です。
解離を起こすと、①血管が腫れ上がりくも膜下出血に、②血管が狭くなり脳梗塞に、③偶然にも運良く頭痛のみ のいずれかで発症します。
③の人はラッキー。2-3ヶ月で大部分が自然治癒します。一部で①や②へ移行します。
①のくも膜下出血発症は大部分がお亡くなりになります。
②の脳梗塞は延髄と小脳に脳梗塞ができ、温痛覚が消失(温かいものを温かいと感じない)、痛みが感じない、ふらつきなどの症状が出ます。
侮れない頭痛の1つ、当院でMRIを施行している理由の一つです。
見逃したら最後。命に関わるのです。
CTではくも膜下出血はわかります。しかし椎骨動脈解離は分かりません。MRIの中でMRAという動脈撮影が必要のなります。
後頭部・後頸部痛は決して整形外科領域だけではなく、脳神経外科領域の可能性がある事も念頭に入れておきましょう。
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