かねなか脳神経外科　リハビリテーション科のSです。

Q　膝に水がたまっていると診療時にいわれた。注射（穿刺）するとクセになると聞いたことがあるのですが、、、

臨床の場面でこのような質問を患者様より受けることがありますが、結果からお伝えすると『注射（穿刺）が原因でクセになることはありません』正常な膝関節には1～3mlほどの関節液が存在し、生成と吸収が行われています。しかし、関節に何らかの炎症が生じると関節液の生成と吸収のバランスが崩れてしまい、いわゆる“水がたまる”という状態になってしまいます。

よって注射（穿刺）によりクセになる訳ではなく、炎症を起こしてしまう原因の解決ができていないことに問題があり、根本解決をしないと繰り返してしまうため“クセになる“という表現が広まったのかもしれません。

〇水がたまった際の症状とは？

・膝関節全体の腫れぼったい感覚

・重苦しいような違和感

・関節の曲げ伸ばしのしづらさ、可動域の制限

〇膝関節の炎症が生じる主な原因をいくつか紹介します。

• 変形性膝関節症
• 半月板損傷・靭帯損傷
• 関節リウマチ・痛風

原因を特定し、適切な治療を行わないと炎症が長期化し、疼痛が増悪してしまうこともあります。上記に記載した主な原因のほかにも、日常の生活動作（立ち座りや歩き方）のなかで無意識に膝関節への負担となりうる動作を行っていることが多いと感じることもあります。早期発見、早期治療に向けて一緒に解決していきましょう。