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片頭痛の経過
2021.08.29こんばんは。院長のKです。
当院の頭痛外来では、患者さんの頭痛の発症様式を踏まえ、頭痛パターンを見極めて治療を行います。
現在3000人近くの頭痛を診てますが、殆どの患者さんに徹底して予防を行い、痛みと戦わない頭痛外来を目指しています。9割以上の患者さんは笑顔で帰れる頭痛外来になってますが、1割弱の患者さんは痛みが変わらないか、薬物乱用になりつつあり試行錯誤をしながらフォローしています。若い世代での頭痛外来に来られる方々の多くは片頭痛です。緊張型頭痛の方が頻度は多いのですが、外来患者となると片頭痛が最多です。それだけ片頭痛は痛みのインパクトが強く、また、日常生活の質を下げてしまうものなのでしょう。片頭痛は以前にも書きましたが、小児期でも多く(しかし見逃されている)、20-30歳台がピークです。またしばしば遺伝もします。
多くはトリプタン製剤を処方されるのみで、予防を行われないまま40歳台に突入し、それゆえに、薬物乱用頭痛に陥り、本来低減すべき片頭痛がいつまでもつきまとうようになります。つまりは片頭痛減少の分岐点を失ってしまってる結果と言えます。
最近はエムガルティという注射製剤の登場により、予防難治性の患者様にも効果的に予防できるようになりました。
片頭痛は以前有名な科学誌であるランセットにて、発症様式が発表されてます。
皆さん(片頭痛の方)はどのパターンの経過をたどりますか?
↑↑ 片頭痛の経過。
↑↑予防により、頻度と痛みの強さ(閾値)を下げます。
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