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片頭痛予防注射 抗CGRP関連製剤の現状
2024.02.14おはようございます。院長のKです。
先日、仙台頭痛脳神経クリニックさんと共に片頭痛のupdate講演会を行いました。仙台頭痛脳神経外科クリニックは松森保彦院長が130名/日の頭痛患者を診ており、頭痛学会の理事を務める若きエースの頭痛専門医です。当院も懇意にしていただいており、しばしば交流会としてセミナーを共同開催しています。https://sendai-zutsu.com
さて、片頭痛の治療には①痛みが起きたときにの急性期治療、②慢性化させないための予防的治療があることはご存知の人も多くなってきたのでは無いでしょうか?
特に②の予防療法は、新たな予防注射が使用できるようになったことにより、それまで頭痛のコントロールが難しかった患者さんも、多大な利益を得ることができるようになりました。頭痛からの開放のみならず、鎮痛薬の多飲に伴う薬剤使用過多に伴う頭痛(以前でいう薬物乱用頭痛。違法薬物っぽいため名称を変更)の離脱ができるようになったのです。
エムガルティ、アジョビ、アイモビークと日本では3製剤が使用できます。
当院では379名の使用実績があり、その患者さんの使用効果や患者さんの感じたことなどが見えてきました。満足度は80%、20%はクエスチョンあるいは不満足です。効果の面だけではなく費用が高いということも理由にはあると思います。ただ、8割が満足できる薬剤はかなりの救世主と思われます。
そして、近年は在宅自己注射で自宅で注射し3ヶ月ごとに通院してもらいます。看護師が丁寧に指導し、安心して自宅で打てるようにします。当院の患者さんたちは皆、ちゃんと打てています。
当院では半年〜1年集中で予防を行い、薬物使用過多に伴う頭痛の離脱、pureな片頭痛のみへと戻し、徹底した急性期の治療攻略を習得してもらうことで片頭痛をただの頭痛へと変化させます。
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