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第51回日本頭痛学会総会に参加してきました
2023.12.02こんばんは。事務長のKです。
今回は12月1日と2日の2日間にわたり、パシフィコ横浜で開催された第51回日本頭痛学会総会に当院院長と共に参加しました。
学んだ内容をいくつかご紹介したいと思います。
『疾病負担軽減のためのオンライン診療の推進』に関する講演では、オンライン診療がインターネット環境が整っていれば、どこにいても専門的な診療を受けるメリットがあることが強調されました。全国における頭痛専門医はわずか893名という少ない数であり、そのために患者は遠方から時間をかけて医療機関を受診することが難しい状況にあります。特に地方都市ではこれが明白であり、今後の課題としてオンライン診療の導入が必要であると感じました。当院でも新宿区、練馬区、渋谷区、杉並区などの中野区と隣接する近隣地域からだけでなく、千葉県、埼玉県、神奈川県、山梨県などの関東甲信地域からも頭痛外来への受診患者さんが多くいらっしゃいます。そのため、当院でも一部ですがオンライン診療を既に導入しております。ただし、学会の講演で指摘されている通り、全ての患者さんに対してオンライン診療が適用できるわけではないというのが現状です。一つ目の課題は、初診患者に対しては難しいことです。初診の患者が訴えている頭痛が一次性頭痛なのか、それとも命にかかわる二次性頭痛の鑑別が必要であり、そのためにも画像診断などが必要になります。また、医師と患者とのコミュニケーション、信頼関係が取れていることも重要です。また、オンライン診療では、院長の大切にする診察室の雰囲気が分からない事も難点です。このようにオンライン診療の拡充に対して課題が多いですが、当院にとっても今後の展開としていろいろ考えさせられた演題でした。
続きまして、もうひとつの演題『片頭痛の非薬物療法-非侵襲的ニューロモデュレーションと神経ブロック-』では、非侵襲的ニューロモデュレーションという機器を用いて薬物療法ではなく、デバイスを使って末梢神経や頭蓋内神経領域を電気や磁気で刺激することにより神経機能を調節する治療法について取り上げられました。まだ日本国内では未承認デバイスであり、これからの治療法になりますが、非常に有用だと感じました。保険適応になった際には、いち早く当院に導入して片頭痛に悩む患者の治療に役立てたいと考えました。
最後に、横浜は凄く寒かった~!皆さんも風邪をひかないようにしてください!!!
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