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転倒を予防して、いつまでも元気に
2025.03.24かねなか脳神経外科、リハビリテーション科のYです。
前回、私の方では健康寿命と平均寿命の差は約10年あるという話をさせていただきました。つまり、おおよそ「10年間は不健康な期間」があるということになります。
介護が必要になる要因は様々ですが、「転倒・骨折」は、認知症や脳血管障害と並び、主要な要介護要因となっています。
■転倒から始まる負の循環!?
・「転倒、骨折」は直接的に要介護の要因となるだけでなく、様々な制約を招き入れながら、負の循環を形成することになります。
1.身体機能の低下→2.転倒→3転倒による怪我→4.転倒恐怖症による外出頻度の減少→5.身体活動量の減少→6.食事量の減少→(1に戻る)
■転倒リスクのチェック方法
①質問紙を用いて、自身が転倒しやすい状態かどうかチェックしてみましょう。
質問項目
・過去1年間に転んだことがある はい(5点) いいえ(0点)
・歩く速度が遅くなったと思う はい(2点) いいえ(0点)
・杖を使っている はい(2点) いいえ(0点)
・背中が丸くなってきた はい(2点) いいえ(0点)
・毎日お薬を5種類以上飲んでいる はい(2点) いいえ(0点)
※合計点が6点以上になると、転倒しやすい状態と考えられます。
②椅子からの立ち上がりで脚の機能をチェックしてみましょう。
・椅子に座り、立ち上がり動作を5回繰り返します。
・12秒以内で完了できれば、脚の機能が保たれています。
■転倒予防のトレーニング
- 椅子からの立ち座り運動
立ち上がり運動で、太ももの筋肉を強化しましょう。
階段昇降などに不可欠な筋肉です。
・1セット10~15回
・2セット行いましょう
- 片脚立ち運動
立ったまま靴下や靴の着脱がしにくくなるとバランス能力低下のサインです。
片脚立ち運動でバランス能力を向上させましょう。
・片足ずつ10秒
・10~15回行いましょう
※いずれの運動も、膝や腰に痛みがある場合には無理をせず、当院の理学療法士に相談してください。
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