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隠れ脳梗塞
2022.03.23こんばんは。院長のKです。
最近、頭痛の話が多かったので、今日は脳血管障害の中でも脳卒中とは考えにくい、隠れ脳梗塞についてお話しします。
「隠れ脳梗塞」は無症候性ラクナ梗塞と言い、症状を呈する事なくたまたま脳のMRI検査で見つかる小さな脳梗塞です。知らず知らずに脳梗塞が出来上がってしまっている状態です。隠れ脳梗塞の存在そのものが危険であるわけではないのですが、今後、脳梗塞を発症する可能性が非常に高い兆候と言えるのです。これは高血圧の方に多くみられます。なかでも、早朝だけ血圧が高い隠れ高血圧の方の発症が多いといわれています。「隠れ脳梗塞」は「隠れ高血圧」が大きく関与しています。隠れ高血圧は別名「夜間高血圧」とも呼び、夜間寝ている間が異常な高血圧であり、日中は比較的正常な血圧な事が多いのです。就寝中の血圧は下がるのが通常ですが、夜間高血圧になると、血圧が下がらず高いままになります。そのため血圧が高いままの状態が長く続き、血管に負担がかかり、動脈硬化の進行を早めたり、脳卒中や心筋梗塞、腎不全などのリスクを高めたりしてしまうのです。
慢性腎臓病、睡眠時無呼吸症、糖尿病、心不全などがある人は、特に注意が必要です。この様にして発症する隠れ脳梗塞は、1~2個のであれば、あまり気にしなくても大丈夫なのですが、多数存在する場合は脳全体の活性を下げてしまうため、認知症につながる可能性もあります。隠れ脳梗塞が見つかっても、すぐにはバイアスピリンやプレタール、クロピドグレルと言った抗血小板剤は使用しません。とりあえず血をサラサラは御法度なのです。発症原因となった病気を探し出すことが第一となります。早朝高血圧である場合や、境界型糖尿病である場合など、まずは自身の気づいていない病気を見つける必要があるのです!
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