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頭痛外来
2021.06.18こんばんは。院長のKです。
最近は頭痛を主訴に来院される患者さんも多く、頭痛外来には平均で20名の新規患者さんが来院されます。再診の方を入れると頭痛外来だけで40名強にもなります。それだけ頭痛は症候として日常的であり、またQOLを著しく下げるものなのですね。
頭痛外来のページも作成致しましたので是非ご覧になって下さい。
頭痛は痛みに対して正確な診断を下す事が第一の関門です。これには問診が大きな役割を担います。患者さんの訴える日々の生活の中の頭痛にまつわる話には、診断に導く情報がたくさん散りばめられてます。問診が全てと言っても過言では有りません。
次に画像の重要性です。命に関わるくも膜下出血や動脈解離と言った危険な頭痛を早期発見します。
一方で、頭の中に異常所見がない事を確認します。正常所見を患者さんに異常ないよと言い切る事が安心にも繋がります。
頭痛保有者に結構な割合で未破裂脳動脈瘤が見つかります。症候性未破裂脳動脈瘤と言って、全体の動脈瘤保有者の10%くらいは頭痛を言うようです。動脈瘤周囲の局所的な髄膜炎が原因とも言われます。因みに、症候性破裂動脈瘤はくも膜下出血ですので、有ってはなりません!!
私のところに来院する患者さんの中にも、他院にて頭痛時に鎮痛剤だけ投与されている例があります。しかし、私は頭痛は、痛いときに鎮痛剤を内服して治すのでは無いと考えてます。これでは頭痛と真には戦ってませんね。
頭痛をこさせないようにさせる、頭痛を遠ざける予防治療をする!これがまさに頭痛外来です。当院でも、極力予防から介入していきます。ここ最近ではエムガルディという抗CGRP抗体注射薬も導入されました。難治性片頭痛にも光が見えます。
例えば片頭痛を例にとっても、若年時は痛みをともなわない周期性嘔吐、次第に頭痛が生じ20-30歳台でピーク、更年期に移行するにつれ片頭痛は消失し緊張性頭痛となってゆきます。この時に適切な治療をしていないと薬物乱用性頭痛に陥ってしまうのです。片頭痛と疎遠になれる年齢なのに、いつまでも頭痛と付き合い悩まされる人生を送る事になってしまうのです。
頭痛が良くなると、患者さんは本当に笑顔が出ます。笑顔で帰れる頭痛外来を目指してます。たかが頭痛、されど頭痛なのですね。
また、診察室にてお会いしましょう!
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