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起立性調節障害
2023.12.26こんにちは。院長のkです。
頭痛外来で訪れる小児頭痛の一例、起立性調節障害です。
外来に訪れる小中学生。コロナ感染後より頭痛で学校に行けない、運動会や学園祭、定期試験などのイベント後より頭痛で学校に行けなくなるなど様々です。
最近、少し前ですが、傾向として小学生や中学生など思春期の子供がコロナ感染症後に不登校になる事が時に有りました。その主症状が頭痛のためであり、朝起床時から痛みがあり学校に行けなくなります。そして朝もなかなか起きれなくなります。
起立性調節障害と言う疾患概念が有ります。世間では「朝に起きることができない病気」として有名になっています。そして、朝起きれない=起立性調節障害と診断され、それが後にずっとその子供にレッテルが貼られる状況となり外来に受診されます。朝起きれないのは氷山の一角、起きれないのか、はたまた、起きたく無いのか。どちらかは分かりません。どちらの場合も有ります。
起立性調節障害と言う概念の中には体位性頻脈症候群(Postural Tachycardia Syndrome: POTS)が含まれます。起立時の立ち眩み症状と、起立時の著明な頻脈を特徴とします。
体位性頻脈症候群は日本では心理社会的な機序により発症することが多いとされてありますが、海外ではウイルス感染や外傷がきっかけとなります。コロナ罹患後にPOTSが関連しており、コロナ後遺症の「brain fog(ブレインフォグ)」や倦怠感、頭痛と大きく関連しているのです。日本では40%以上に片頭痛を有しており、海外ではなんと80%に慢性頭痛を呈します。そしてその殆どが片頭痛であるといいます。
この起立性調節障害、しいては体位性頻脈症候群の理解と解明、その患者さんの持つ背景(どこがショートしてるのか?)を紐解く事が重要なのです。頭痛はあくまでも警告サイン。頭痛を治す事が真の目的でない、それが起立性調節障害の一面でもあります。詳しくは外来でお会いしましょう。
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